子ども中心の教育観

2011.04.06

デューイは、1894年にシカゴ大学の教授に招かれ、同大学に付属学校を開設し、教育をとおして子どもの心理的・論理的・社会的な発達過程の統合を試みるという実験を行った。この実験学校は約10年間続き「デューイ・スクール」と呼ばれていた。この実験学校で行われていた実践の報告と今後の抱負について講演した速記記録が『学校と社会』である。さて、この実験学校の核となる教育観は次のようなものである。旧教育は、これを要約すれば、重力の中心が子どもたち以外にあるという一言につきる。重力の中心が、教師・教科書・その他どこであろうとよいが、とにかく子ども自身の直接の本能と活動以外のところにある。それでゆくなら、子どもの生活はあまり問題にならない。……いまやわれわれの教育に到来しつつある変革は、重力の中心の移動である。……このたびは子どもが太陽となり、その周囲を教育の諸々のいとなみが回転する。子どもが中心であり、この中心のまわりを諸々のいとなみが組織される」(岩波文庫『学校と社会』45頁)。
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