ファブリック製産本場の国

2011.06.06

ファブリック製産本場の国。シルクからアクリル製品に至るまで、ありとあらゆる生地が作られています。最上とされるのは、やはりシルク。特にコモ湖周辺で製造されたシルクは有名で、イタリア以外の一流ブランドメーカーも使用しています。良質で美しいシルク=コモ湖のシルク、そんなイメージすら定着しているほどなのです。「日本のシルクにも素晴らしいものがあるそうじゃないか、コモ湖のシルクのように」そんな言葉も何回か耳にしたものです。町内のサルタを訪れても、シルク地での仕立て注文が多いのに驚かされます。エレガントなおしゃれをするならシルクに限る、というところでしょう。ブラウスはもとより、ジャケットやスーツ、リゾート用ドレス、フォーマルなセレモニー衣裳などなど、用途はいろいろ。パジャマやネグリジェ、ナイトガウンを依頼する人も少なくありません。これはハネムーンに持っていくから、というケースが多いそうです。ゴージャスを好むイタリア女性らしい話ではないでしょうか。このように良質シルクを最上とするイタリア人ながら、最近では他の素材にも人気が出てきました。それが「ミストセタ」。直訳するとミックスドシルク、つまり絹混紡地。ちょっと見にはシルクと変わりなし、肌触りも絹のよう。それでいてシワになりにくく、洗濯も簡単、というものです。シルクの半額くらいで購入できるため、広範囲に利用されているようです。最初は、「混紡かあ……」、とバカにしていた私。シルクはシルク、ピュアでなければ、と信じ込んでいました。でも、あまりのミストセタの氾濫に、ついファンタスティックなプリント地を購入。ブラウスを縫ってもらったのです。以来、「混紡なんて」と偏見を持っていた食わず嫌いを改めることとなりました。またイタリアにあっては、レーヨンやビスコース地(人造絹の一種)もかなりメジャーであることを発見。ピュア・シルクでは出せない鮮やかな色や柄の生地があったり、特有の柔らかさを持っていることが分かりました。何年か前、バーゲンで手に入れたエレウノの赤茶プルオーバー。バックと両サイドに大きなスリットの入ったゆったりデザインは、動くたびに微妙な流れが出て、とても気に入っている一枚です。この服の布地がビスコースー00パーセント。ウェーブのユニークさは素材からもきているようです。